2008年 10月 24日
先日 大阪中ノ島 graf で開催された「アキッレカスティリオーニと光」の 講演会に行ってきました。講師は「アッキレカスティリオーニ 自由の探求としてのデザイン」 の著者であり 演出家 アーティスト 執筆家と様々な顔を持つ 多木陽介さん アッキレカスティリオーニさん(今までずっとアッキーレカスティリオーニだと思ってました。) はイタリアデザインのマエストロ、工業デザインのパイオニアです。 今回は多木さんからカスティリオーニさんが生み出した数々の照明器具がどのようにして発想 され生み出されていったのかを教えていただきました。 実際にカスティリオーニさんがデザインされた アルコやフリスビーといった名作照明器具を 前に なぜこのようなカタチが生まれたのか? それぞれに意味があって それらを解決していった結果独特なフォルムが生まれたのです。 カスティリオーニさんはいつも「有用なフォルム」 ということをいつも口にしてたそうです。(以前中村好文さんも講演会で「働くカタチ」というような ことを言っておられたのを思い出しました。) 特に印象的だったのは カスティリオーニさんがトリノ市から「外灯を1本デザインしてください」 と依頼されたんですが その一本の外灯をデザインするために彼は街中のあかりの種類、 場所、点灯時間を自分の足で歩き回り徹底的に調べつくしたそうです。 その仕事は途中から町全体の照明計画まで発展していったんですが 最終的にはトリノ市側 の問題で頓挫してしまったそうです。実行されてればさぞかし美しい照明計画がされていた事 でしょう。 写真はカスティリオーニさんのスケッチ 「リビングにはどんな明かりが必要なのか」「ダイニングには・・・」「キッチンには・・・」 場所に応じて必要な光 光源の向きやどんなランプが適していのか が描き込まれてます。 永年使われる名作には名作たる所以があって モノづくりをするには様々な背景、生活観察 力、そして自身のこだわりを持たねばと 再認識し 会場から淀屋橋までテクテクと歩きながら 考えたりする夜でした。 カスティリオーニさんはスイッチの 「カチッ」 という音にもこだわったいたらしく 実際鳴らして みると 「カチッ」 と丁度いい心地良さがありました。 さすがマエストロ!
by f-daisaku118
| 2008-10-24 15:58
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